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[2016/09/29]

正体を知ってイライラよ、サラバ! (湘南 2016年9月30日1407号) 健康・医学

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160930-2理由もなくイライラしたり、落ち込んだり。女性なら思い当たることがあるのでは? 迷える女性たちを代表して、マンガ家の青沼貴子さん(56歳)が、心と体のケアに詳しい医師・渡邉賀子先生に取材。なぜ起こるのか、どうしたら対処できるのかを聞きました。

 

〝ホルモンのせいだもん〟と、受け入れる

160930-3青沼
40代後半に入ってから、思い起こせばすごいイライラしてるんです。家族にささいなことでカッとなって怒鳴ったり、職場ではイラッとしても我慢する代わりに、ため息や態度で出して雰囲気を悪くしたり。悪かったなぁって落ち込んで…。イライラをうまく逃がす方法って、ないんですか?

160930-4渡邉
それって、誰にでもあること。私だって、モノに当たったりします(笑)。そんなにお利口さんにならなくていいんですよ。女性は月経やライフサイクルによるホルモン変化があって、心と体のバランスがとれない時期があります。特に50歳前後の更年期は、女性ホルモンが急激に減り、自律神経のバランスが崩れるので、イライラするのは当たり前です。

160930-5青沼
そうなんですね! 急にホッとしました(笑)。

160930-6渡邉
今はホルモンのせいだから仕方ないと、まずは受け入れてしまいましょう。そうでないと、「またやっちゃった」と、その都度自分にダメ出しして落ち込むことになりますから。もしイライラが爆発したら、その場をいったん離れて、一人で落ち着ける場所で深呼吸をしましょう。

 

ダラーっと力を抜いて、リラックスの時間をつくる

渡邉
イライラや落ち込みの解消には、手軽で楽しいことをやるのが一番。美術館に行くとか、ウインドーショッピングをするとか、うれしい時間をつくってマイナスの気持ちとのギャップを埋めるんです。それと、ダラーっと力を抜いて、リラックスする時間をつくることも有効なんですよ。

160930-8青沼
ダラーっと昼寝でいいんですか?

渡邉
まどろむのもいいのですが、素敵なイメージトリップをしてみて。たとえば、前々から夢見ていたことができて、「ヤッター、うれしい!」と大喜びしている自分と、一緒に喜ぶ身近な人たちなど、願いがかなった瞬間を、具体的にハッキリとイメージするんです。すると、心身の緊張が解けて深くリラックスできるだけでなく、前向きな気持ちになって、元気が出てきますよ。

160930-9

 

家族には体調がいい日に話しておく

160930-3青沼
イライラして当たってしまった時、家族には更年期だからと言うべき?

160930-4渡邉
その時ではなく、体調がいい日に話しておくといいですね。「今、お母さんは、更年期っていう体調不良の真っ最中。きついことを言ってしまったらゴメンネ」とか、夫には「家事がうまくできなかったり、ガミガミ言うことが多いけど、実は心と体のバランスがよくないんだ」って。自己嫌悪でクヨクヨするより、家族に理解してもらうよう努めるほうが大事。自分の気持ちも楽になりますよ。

 

〝喪失の年代〟だからこそ、自分を別の角度から見る


160930-3青沼

私はホットフラッシュがひどくて、それもイライラの引き金になるんです。男性編集者と打ち合わせしているとき、カーッとなると、意識してるみたいですっごく恥ずかしい(笑)。

160930-4渡邉
ホットフラッシュがつらいのは、汗をかくことより、実は人から見られることなんですよね。みんなが暑がっていないところで、一人だけ真っ赤になって汗だくというのがストレスになってしまう。

青沼
ただ汗のせいじゃなくて、人と違うからイライラしちゃってるんだ。

渡邉
それに、更年期って、いろんなものを失っていく〝喪失の年代〟でしょう。若さや美しさもそうだし、生理がなくなって子どもが産めなくなる、尊敬していた両親が老いていく、かわいい子供も大人になって独立してしまう。そういった喪失感も、症状には大きく影響するんです。

青沼
イライラやホットフラッシュに、そんなことまで関係あるなんて…。

渡邉
喪失感から解放されるためには、自分自身を別の角度から眺める練習を。おすすめは、年上と年下、それぞれ10歳以上違う女性の視点を持つことです。こんな風に歳をとれたらいいな、と思う素敵な先輩や女優さんを見て、将来の自分のハッピーな姿をイメージします。反対に、年下の女性から、どういう風に思われたいかという目で、自分をチェックしてみます。すると、今の立ち位置や、どこに向かえばいいのかが、客観的に考えられるようになりますよ。

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漢方や薬、色々な選択肢を否定しないで相談を


青沼

つらいときは病院にいったほうがいいんでしょうか? 個人的には、薬を使うことに少し抵抗があります。

160930-4渡邉
更年期のつらい症状には、足りなくなった女性ホルモンを補うホルモン補充療法(HRT)や漢方薬など、色々と有効な選択肢がありますので、一人で悩まず、婦人科や女性外来などを受診しましょう。HRTには、飲み薬だけでなく、貼り薬や塗り薬もありますが、この治療に向かない場合もあるので、医師に相談しましょう。

青沼
自分の状態を知るために、病院に行くというのは大切ですね。でも、薬を使ったら、ずっと使い続けることになるのかも心配なんです。

渡邉
症状が改善したら、薬を減らしたり一度やめてみて、もしぶり返したら再開するなど、調整もできます。主治医の先生とよく相談しながら、徐々に自分のやめ時を見つけていったらいいと思いますよ。外に出られないくらいイライラや落ち込みがひどい場合など、抗うつ薬が必要なこともあります。いろんな選択肢を否定しないで、つらい時期を上手に乗り越えましょう。一人じゃありませんよ。

 

変化に向き合えば、未来はもっとハッピーに

リビング新聞・リビングweb発、アラフィフ女性の健康情報をまとめたサイトはこちら。
http://mrs.living.jp/tag/karada

電話相談窓口もあります

病院に行ったほうがいいのかよく分からない、受診先が分からない、まずは誰かに不調の悩みを相談したい、そんな時は電話相談窓口へ。女性の健康相談対話士が相談にのってくれます。

NPO法人 女性の健康とメノポーズ協会
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