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[2017/06/29]

再建された「旧吉田茂邸」を訪ねて 地域・観光・歴史

大磯町郷土資料館別館 旧吉田茂邸

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地域特派員

Keiko

Keiko

湘南のやさしい風と光を浴びながら 美味しい物や日本文化を楽しむのが好きです。私なりの視点でのんびりと情報を発信していきたいと思います。 おさかなマイスターの資格を持っています。

旧吉田邸 焼失から8年

平成21年3月22日の朝、「どこかで火事かしら・・・」と思うほど
隣町に住む私の家まで 火災の匂いがしていました。
まさか、あの旧吉田茂邸が火に包まれているとは 誰が想像したでしょうか。
長い間、ホテルが管理、運営していた為に、
一般には 建物どころかお庭にさえ入る事はできず。
次第に、お庭の見学が行われ始めた矢先の火事。

敷地面積10000坪に建つ、延べ床面積303坪、総檜造。
明治17年、吉田茂の養父・吉田健三が別荘として建造。
昭和30年前後には 建築家・吉田五十八によって増改築がされていました。
そのほとんどが焼失したのです。
西湘バイパスからみえていた、あの立派な建物が消えた時のショックは今でも忘れられません。

再建まで・そして公開

火事の後、大磯町では寄付を募り、神奈川県と協定を結び、再建事業が具体化。
平成27年再建工事がスタート。
そして、平成29年4月1日に再建された「旧吉田茂邸」が公開されました。
旧吉田茂邸

私は 再建されてもあの重厚な建物が元の姿に戻るはずかない・・・と。
そんな不安を感じながら、昔からあった踏み石をあるき、玄関に・・・・
確かにすべてが新しくなったものの、そこには以前の旧吉田茂邸の姿が
「おかえりなさい」とでも言うようにむかえてくれました。

館内へ (応接間棟・新館)

館内をゆっくりと歩いてみましょう。

玄関ホールからみえる中庭は以前のままの姿です。

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玄関右の「楓の間」は応接間として使われていた場所。
以前と同じ様に 皮と籐のソファセットが置かれています。

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2階に上がってみましょう。
こちらは吉田茂の生活していた雰囲気をもっとも感じられる場所の様に思います。
首相官邸に直接つながっていたといわれる黒電話。
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掘りごたつ。舟形のお風呂。
お風呂場の様式は欧米スタイルですが すべてが木造!
お風呂は大磯の船大工が作ったと言われています。

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新館部分に行ってみましょう。
「ローズルーム」と呼ばれる食堂です。
たくさんの要人がこの場所で食事を楽しんだことでしょう。
壁に使われたレザーは 当時(昭和30年代)1枚1万円の羊のなめし皮231枚だったといわれています。(再建にあたっては合皮)
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窓越しに 西隣には気になる建物が見えます。
「蘭の間」と呼ばれ、パパイヤ、マンゴ-、ハイビスカス等の植物があった温室です。
唯一焼失を免れた建物ですが、現段階では立ち入る事はできません。
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新館の2階。「金の間」と「銀の間」 そして浴室もあります。
吉田茂は海外経験が豊富で、海外で個人宅にて、もてなされた事に感動し、
米大統領の来日に合わせて建築を進めたそうです。
生憎それが中止になり、誰も泊まることがないまま
吉田茂は晩年をここで過ごし、「銀の間」で息を引き取りました。
双方の部屋からは 富士山や箱根、太平洋を一望にする事が出来ます。

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突然の火災により、ほとんどの物が無くなってしまいましたが
大磯町の皆様の思いは強く、吉田茂の生活した空間は
これ以上の物はない!と言っても良いほど再現されていました。

30年以上前、縁あって数回ローズルーム(ダイニング)で会食をしました。
私ごとで恐縮でございますが 今回の再建、公開は 非常に嬉しい出来事です。

資料 「大磯町郷土資料館提供」

旧吉田茂邸(大磯町郷土資料館別館)

開園時間 9:00~16:30   (入館は16:00まで)
観覧料  大人500円 中高生300円
休館日  月曜日
住所   中郡大磯町国府本郷551-1

お問い合わせ(大磯町郷土資料館)  0463-61-4700
アクセス  JR「大磯駅」より徒歩30分
バス 大磯駅より「二宮駅行」「国府津駅行」「湘南大磯住宅行」
城山公園前下車徒歩5分
駐車場  有り

HP   http://www.town.oiso.kanagawa.jp/oisomuseum/