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[2017/03/16]

作家・写真家 泉 秀樹さん 生活・経済・教育

歴史には人生の全部がある─  人としての偉人に迫る人気番組をナビゲート

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  • 連載コラム

1943年生まれ。藤沢市在住。産経新聞社雑誌記者を経て作家に。きっかけは、記者時代に「遠藤周作さんに『小説を書きたいと思ってないか』と言われ、書いていくと『才能がある。でも、3カ所おかしいから書き直してきなさい』って。だけどその3カ所がないと話が成り立たない。結局18回書き直しました(笑

「歴史の面白さは人。追い詰められた時の判断だとか、恋愛もあるし、その人の生き方が分かる。歴史には人生の全部がありますよ」と話すのは作家の泉秀樹さん。J:COMで放送中の人気番組「泉秀樹の歴史を歩く」をナビゲートしています。
原案から自ら作成し、神奈川にゆかりのある人物がかかわった歴史の舞台を訪れて真相を追究。3月の番組では行基、4・5月は唐人お吉の足跡をたどります。
「お吉はハリスのところに3日しか行っていないのに、それで人生狂ったんだからねえ」と話す様は、思わずこちらも聴き入ってしまうほど。好奇心そそられる迫り方が5年も続いている番組の魅力の一つと言えるでしょう。番組を作る際に大切にしていることを尋ねると、「偉い人にこっちに降りて来てもらうようにしているんです」。
「歴史に名前が残っている人って偉大な人が多いでしょ。こちらから近づいていけば、すごい人だっていうのはよく分かる。でも、人間としてはそんなに変わらないと思うんです。僕に好きな女の人ができた時と、偉大な人にできた時の感覚はたぶんおんなじはず。そういうところを探したいですね」。凡人として偉人たちに向き合い、親しみのもてる人物像を伝えています。
「現地に行って気付くこともあれば、年を取って理解できることもあるんです。例えば、家康が自分の奥さんと子どもを殺したのは信長の命令となっている。でも、最終的に決めたの家康だと思うんです。若い時から資料を読んでいたのに、この歳になってからでないと分からないこともあるんですよね」。
深い洞察力と観察力で歴史から人生の機微を見つめます。
(増田誠子)