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[2018/03/29]

ドキュメンタリー映画「ある精肉店のはなし」いのちを食べていのちは生きる 生活・経済・教育

みんな、いのちある限り精一杯生きる。それが礼儀。

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  • 地域特派員

地域特派員

えむちゅん

えむちゅん

藤沢に住んで17年目。海の近くに生息する?あったか〜い人々に囲まれながら、2人のお母さんもやってます♪記事を読んでくださった方がアクションを起こしたくなるようなそんなHotな情報をお届けします!

横須賀の大津コミュニティセンターで行われた「ある精肉店のはなし」の上映会と監督の纐纈(はなぶさ)あやさんの講演に参加して参りました!
主催は16ミリ試写室さん。社会派の厳選した映画を中心に上映してくれています。
今回も期待を裏切りませんでしたよー!その時の感想などお話しますね♪
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まず映画を見終わった時
「んん?どういう風に解釈すればいいのかな?」と正直少し戸惑いました。さらっと観れたもので。でもその後の纐纈あや監督の講演を聴講して、ようやく見方がジワジワと分かってきました。
なのでこの映画は「上映会と講演」のセットがオススメです!

あや監督

       纐纈あや監督

牛の屠畜について

舞台は、大阪貝塚市に実際にある北出精肉店ドキュメンタリー映画です。
この精肉店は家族でやってるお肉屋さんなのですが、
牛を育て、屠畜し、売るを全てやってるというスペシャルなお店なんです。
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この北出精肉店の春夏秋冬を通して見えてくるのは、次の3点。
1. 牛の屠畜のこと
2. 部落差別問題のこと
3. 日本における家族と地域交流のこと
淡々とした北田家の日常生活の中に、この3点が見え隠れします。

映画は牛を屠畜場につれていき、さばくところから始まります。
「残酷に感じたりしてしまうのかな?」と、緊張しましたが、
北出さん家族のあまりの手さばきに見とれてしまうばかり。
腕の良い職人が、手際よく無駄が無い作業をしている力強い姿と、
人間が造ったものでない造形物が露になる光景の組み合せは、
残酷というよりも「生命」を強く感じました。

マグロの解体ショーはありますが、牛の解体ショーはありません。
マグロも焼き肉どちらも、多くの人が好物に違いないのに、
屠畜というものは、陰に隠されているのです。

部落差別問題について

それは、この屠畜を被差別部落の人が担ってきたということもあるでしょう。
私の出た高校は「狭山事件」のあった地域が学区内ということもあり、同和教育に力を入れていました。
その時は「部落差別なんて実際に見たこともないのに、同和教育で知ってしまうのは逆効果なのではないか」という感想を持っていたのですが、
その後の私の人生で、部落差別を感じさせる出来事に何度か遭遇したことによって、感想は大きく変わりました。
「あの時に同和教育を受けていなければ、その差別にすらきっと気が付かなかった。だから同和教育はきちんと行うべき。」
だから、北出さんの話は非常に貴重な記録であると思いました。

観客数191名。多くの人が集まりました。

観客数191名。多くの人が集まりました。

また、北出さん兄弟が自分の人生を受け入れ、時には立ち向かい堂々と生きる姿は、
今、人生に迷い悩んでいる人に勇気を与えてくれるだろうと感じました。

既に失われつつある、日本の家族・地域社会について

それから北出家の暮らしの中に、今失われつつある昔の日本の家族が思い出されてノスタルジーを感じました。
夫婦、兄弟、親子、祖母、親戚、いとこ、甥姪、近所の人が、
今より近い位置で、そして切っても切れない関係で存在しています。
いつも家族一帯で、プライベートは無いかもしれないけれど、
自分の居場所は確実にあり、安心感もあるといったような感じ。
地域の歴史を背負っている分、一層家族や地域の絆が輝いて見えました。

肉を食べて生きていくということ

最後に、北出さんの
「頭を割る時までは命として、割ったあとは食肉として見ている」という言葉が印象に残っています。
実は「この映画を観たあと暫く牛肉が食べられなくなるのではないか」と少し心配していたのですが、実際はその逆で、牛肉というものがどのような行程を経て売られているのかが分かったら、
売られている牛肉に「大切さ」や「親しみ」を不思議と感じるようになりました。

人間が造ったものでない造形物を自分が生きていくために捌き食すということはどういうことか。

うまく言えないけれど、北出さんたちの捌いている様子を見て、
それは「生きている命」から「食肉という命」に変換させる技術のように感じたのです。
それを知ったことで、私は食肉を より自分のエネルギーと変えていけそうだとも思いました。

交流会にも参加しました。繋がることができます。

交流会にも参加しました。人と繋がることができます。

この他にも、いろいろなことを感じさせてくれる映画です。
全国各地で上映会が開かれています
自分で開催することもできますよ。(詳細は下記リンク先にて)
機会があれば、是非ご覧くださいね♪

ドキュメンタリー映画「ある精肉店のはなし」

文化庁映画賞 文化記録映画大賞受賞
第5回辻静雄食文化賞受賞
釜山国際映画祭 ワイドアングル部門 正式出品作品
山形国際ドキュメンタリー映画祭 日本プログラム部門 正式出品作品

ドキュメンタリー映画「ある精肉店のはなし」公式サイト
https://www.seinikuten-eiga.com/

↑上記リンク先で上映会を開催するための詳細も掲載されています。

16ミリ試写室

[16ミリ試写室]
「感動する心豊かな子どもたちを育み、潤いのある住みよい地域社会づくり」を願って視聴覚教育活動をしているNPO団体です。
今年40周年を迎えたそうです!
2013年春 緑綬褒章受章

横須賀市内各所、各施設で年間100回以上の無料映画会を開催。
大ホールで心に響く有料上映会も行っています。
横須賀市市民協働推進補助金交付事業でドキュメンタリー映画会に取り組んでいます。

問い合わせ 090-2901-0862(松澤さん)