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[2017/09/07]

キュートでポップ!爽快な昭和のラブコメにときめく【獅子文六】 文化・スポーツ

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  • 地域特派員

地域特派員

shiori

shiori

映画や文学などのカルチャー、美味しいもの、はっと足を止めたくなるスポットなど、好きなものに境界線はなくワクワクするものを探しにいくのがすき。横浜生まれ湘南そだち。

9月に入り、空も秋空をおびてきましたが、いかがお過ごしでしょうか。

わたしはというと暑いのが苦手なので、夏は涼しい部屋や喫茶室で、本を読むことが多くなり、気がつくと秋になっているなんていうことが多いです。規則はなく、その時々のいろんな気分にまかせてチョイスしながら本を読むのが好きです。

小難しい文章をじっくり読む….という気分ではなく、とびっきり楽しく、すこしホロリとしちゃったりなんかして、こころが開放的になるものが読みたい!というときありません?

そんな気分のときにぴったりオススメ。
昭和のハイカラ作家、獅子文六がちくま文庫から次々と復刊されてひそかなブームとなっているそうです。

装丁もワクワクするようなデザイン

装丁もワクワクするようなデザイン

なんだか、取っつきにくい名前だなあなんて最初思っていたのですが、いくつか読むうちにそのキュートな爽快さに、スッカリ大ファンになっていました。(この文六というペンネームは、文豪よりひとつ上という洒落だそう)

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獅子文六は、明治二六年の横浜生まれ。実家は絹織物商店を経営。開港地育ちだっため、ユダヤ人のお菓子屋さんの絶品シュークリームを食べたり、近所の西洋人の子どもと仲良しだったそう。
後に、フランスへ留学して、フランス人のマリーさんと国際結婚。なんだかとってもお洒落ですよね。マリーさんとの間に産まれた愛娘、巴絵さんをモデルにした新聞連載小説『悦ちゃん』が大ヒット。

おしゃまな悦ちゃんの冒険にハラハラドキドキします

おしゃまな悦ちゃんの冒険にハラハラドキドキします

『悦ちゃん』は現在、NHKでドラマが放送中!
http://www.nhk.or.jp/jidaigeki/etchan/

モダンな獅子文六の別荘が、大磯にありました。そのためか鎌倉の海岸など、わたしたちに身近な場所がふいに舞台に出てきたりします。

軽妙洒脱な『青春怪談』、ハンサムガールなヒロイン千春が住んでいるのは海岸別荘風の鵠沼。藤沢の駅のホームには橙と緑の湘南電車がでてきます。

もしかしたら今の時代よりも新しいかも?と思う都会派ラブコメディ

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東京ー大阪を七時間半で結ぶ特急「ちどり」のなかで繰り広げられるドタバタなラブコメが楽しい『七時間半』では、横浜でシューマイを買ったり、「平塚を後にしてやっと海や山のたたずまい」なんていう描写も。

疾走するもつれた恋模様がドタバタたのしい!国鉄がモデルで豪華列車の食堂も憧れます。

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獅子文六が【平塚中村屋】の大番どら焼きを愛好していて足繁く通ったそうで有名。

わたしはというと、平塚駅付近のバスに乗っていたときにふと顔をあげると獅子文六の写真が貼ってあるのにびっくり。なんで今まで気づかなかったんでしょう。。

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後日、ドキドキしながら入店すると、とっても優しい笑顔でお店の方が出迎えてくれました。

獅子文六先生のファンなんです、と告白すると愛娘の巴絵さんを可愛いがっていたことや、直筆で書かれた「大番」のお熨斗の話をしていただきました。

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大番は、平塚市観光協会の推奨銘菓。ずしっと力が湧いてくるお味でした

大番は、平塚市観光協会の推奨銘菓。ずしっと力が湧いてくるお味でした

最初の奥さまマリーさんと死別した後に、二度結婚をしたそうですがとても素敵な奥さまだったと仰っていて、獅子文六のモテについて語ってしまったり(!)楽しくおしゃべりさせていただきとても嬉しかったです。

獅子文六の小説は、いま若い世代を中心に重版がかかるほどの人気のよう。
「おしゃれで上質なユーモア」「会話のテンポも軽快で読みやすい」という感想がならびます。

女性の心理にすんなり共感出来たり、子どもの頃の意地らしいきもちなど、どれもこれもぴったりと時を超えて今の気持ちに寄り添っているような感覚。読んでいて外れがありません。『コーヒーと恋愛』で解説を寄稿しているサニーデイ・サービスの曽我部恵一さんは「きらきらした好奇心の結晶は、曇ることなく残っていたりする」と書いていました。

美味しいコーヒーを淹れることが得意なアラフォー女優と、年下メンズとのほろり苦い恋物語。

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そんな宝石みたいに色褪せない獅子文六の作品にまだまだこれから出会うのが楽しみで仕方ありません。もしよかったら、ぜひ手にとってみてください。

おまけ。上記で書いたサニーデイ・サービスの野外ライブを夏の終わりに見に行きました。きらきらした宝石みたいなライブで、夢より夢みたいでした。
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それではまた。

中村屋和菓子店

営業時間 9:00〜19:00 ※月曜定休日
住所  神奈川県平塚市錦町3−21
お問い合わせ 0463-21-2194